2021年12月発行

NWMLSが発表した最新レポートによると、11月は、歴史的な大雨とホリデーシーズンの始まりにも関わらず、何千人もの買い手や売り手が売買活動に励んだ。新規登録物件、販売契約件数、販売件数は去年同時期並だった一方で、価格は15 % 強上昇した。
NWMLSの数値によると、26郡全域における11月の販売契約件数は8,571戸で、去年同時期の双方合意済み契約数 8,584戸にほぼ並んだ。販売件数は8,976戸で、去年同時期の8,875戸からやや改善した (1.14%増)。
「例年は、晩秋から初冬にかけて販売活動が一服する。この時期は、売買件数は減るものの、新規登録物件が契約に至るまでの競争は非常に激しい」とJohn L. Scott Real Estate会長兼CEOのJ. Lennox Scott氏は述べ、契約件数 (8,571戸) が新規登録物件 (6,455戸) を大幅に上回ったことを指摘した。
エリア全体では、月末時点の戸建ておよびコンドミニアムの売り出し中物件は4,621戸で、去年同時期の6,505戸から29%減少した。月末時点の物件数は、約2週間分 (0.51ヵ月) の供給に相当する。5つの郡の供給はそれ以下で、Snohomish郡は0.24ヶ月分、Thurston郡は0.35ヶ月分、King郡は0.38ヶ月分、Clark郡は0.39ヶ月分、Pierce郡は0.44ヶ月分にとどまった。
NWMLSの理事会メンバーで、Coldwell Banker Bainのオペレーション部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントであるJohn Deely氏は、現在$740,000となっているKing郡の価格は、今年ピークに達した7月の$789,000以降、下落傾向にあると指摘した。売り出し中物件数も減少の一途をたどっており、King郡の供給量が去年同時期に比べて60%も減少している状況を、同氏は「在庫不足が続いていることを物語っている」と評した。
「より大局的な見方をすると、King郡の11月末の売り出し中物件はわずか1,149戸で、これは私が記憶する限り最も少ない在庫であり、11,867戸だった2010年11月から90%も減少している」とDeely氏はコメントし、「これが既存の売り手の動きを妨げている。ベビーブーマー世代は、必要以上に大きな家に住んでいる。しかし、地元に留まりたいと思ったときに、住み替え先がないと売却をためらってしまう」と述べた。
明るい話題として、Deely氏は、2022年中に新たな資金調達手段が開発される見込みであると語った。同氏は、新しい家を見つけて購入した後に現在の住居を売却できるようにする「モダン・ブリッジ・ローン」を挙げた。
2022年の展望について、Windermere Real EstateのチーフエコノミストであるMatthew Gardner氏は、価格上昇のペースは今年の水準から「大幅に鈍化する」と予想している。「実際のところ、戸建て住宅価格は、King郡とSnohomish郡で8％程度、Pierce郡で11％近く上昇すると予測している。依然として長期的な平均値を大きく上回るものの、値ごろ感の問題や緩やかな金利上昇により、2022年には市場がやや沈静化するだろう」と同氏は述べた。

シアトル市のJenny Durkan市長は、West Seattle Bridgeの修復作業は順調に進んでおり、2022年半ばには車両通行が再開すると発表した。橋に亀裂が見つかり構造上の問題が懸念されたことから、市は2020年3月に橋を閉鎖した。 橋は1984年に開通し、最低40年間は利用可能と想定されていたが、新しい橋を建て替えるか、または既存の橋を修理するかについて、市は決断を迫られた。 市は、毎日何千人ものドライバーが利用する橋を早期に開通させるために、橋の修理を選択した。

ファニーメイ (連邦住宅抵当金庫) の11月全米住宅調査 (NHS) から得られた主な知見は、悲観的な消費者意識が増加したことだ。同社によると、「景気は上向いているか、下向いているか」という質問に対し、回答者は過去10年間で最も悲観的な見方を示したという。景気の動向について意見を述べた人の70%が「景気は下向いている」と回答しており、前月比で5ポイント上昇した。反対の回答を選んだのはわずか22%だった。
消費者は、依然として圧倒的に「今が家の売り時」と考えており、74%がそのように回答している。