2021年3月発行

NWMLSの最新統計レポートによると、バレンタインデーの週末に低地を見舞った大雪にも関わらず、2月の住宅販売はワシントン州の大半で活況を維持した。
NWMLSのデータによると、ブローカーが先月に追加した戸建て住宅およびコンドミニアムの新規登録物件(7,418戸) は2020年2月(7,786戸) とほぼ同数で、その差は368戸(4.7%減)。戸建て住宅の売り出し中物件数は2020年2月から44%近く減少した。戸建て住宅の供給が51%以上減少した一方で、コンドミニアムの在庫は7.9%増加した。
「シアトル中心部を除くCentral Puget Soundエリア全域では、売れ残り在庫は事実上の完売状態」とJohn L. Scott Real Estate会長兼CEOのJ. Lennox Scott氏は述べた。
26郡を対象とするMLSデータベースの在庫は約3週間分(0.74ヶ月)しかない。戸建て住宅に限定すると(コンドミニアムを除く)、在庫不足はさらに顕著でわずか0.67ヶ月分だ。コンドミニアムの買い手の選択肢はややましで、在庫は2020年2月から7.93%増加し、在庫月数も1ヶ月分を超えた(1.12ヶ月)。
WindermereのチーフエコノミストであるMatthew Gardner氏は、1月と2月にPuget Sound地域で販売契約件数が急増したことは特に興味深いと述べた。King郡、Pierce郡、Snohomish郡を取り囲む3郡地域の場合、MLSレポートによると販売契約件数は1月に4,896戸、2月に5,232戸と、対前月比で6.9%増加した。
「これは、地域を襲った大雪も住宅ローン金利の急上昇も、大挙する買い手を阻止するには至らなかったことを物語る」とGardner氏は語った。フレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)は、3月4日終了週の30年固定住宅ローン金利は平均で3.02%と発表した。これは前週から5ベーシスポイント(bp) の上昇であり、2020年7月以来初めてベンチマーク住宅ローン金利が3%を超えた。
NWMLSのブローカーが2月に記録した販売件数は5,812戸で、2020年2月の販売件数5,265戸から10.4%増加した。先月の販売件数の価格中央値は2020年2月から15%以上高騰し、$445,000から$512,000へ値上がりした。レポートで報告された26郡中20郡では、前年比で二桁増の価格上昇となった。
Scott氏は、3月は歴史的に不動産市場が活気づく8ヶ月間の始まりを示すと述べた。「競争の激しい冬を終えた地元の不動産市場では、まもなくより多くの中古住宅が新たに登場する」と同氏は述べ、また「現在の競争市場は売り出し物件が増えるにつれて若干沈静化するはずだが、まずは買い手の繰越需要に追いつくことが先決」と付け加えた。

新たな調査でシアトルが全米で2番目に健康的な都市にランクインした。パーソナルファイナンス情報サイトのWalletHubによる本調査は、全米180以上の大都市を、医療費や果物・野菜の摂取量、1人あたりのフィットネスクラブの数など、44項目にわたる主要指標で比較している。サンフランシスコは全米で最も健康的な都市としてランク付けされ、シアトルは僅差で2位。オレゴン州ポートランドは3位にランクインした。シアトルは個々の指標でもかなり優秀なスコアを獲得しており、運動習慣のある成人の割合では全米1位、1人当たりのランニング・ウォーキングトレイルの数では全米4位にランク入りした。全米で最も不健康な都市は、本調査によるとテキサス州Brownsville。下位5都市には他にテキサス州Laredo、ミシシッピ州Gulfport、ルイジアナ州Shreveport、テネシー州Memphisが入った。

リゾート地の住宅市場は、米国の新型コロナウイルス感染拡大の始まりに端を発する期間である過去1年間で、他のどの地域よりもヒートアップした。住宅購入者がリモートワーク制度を活用して、手頃な価格や、職場近くに住むよりも自然やレクリエーションへ近いなど個人的嗜好を優先することから、カリフォルニア州のLake Tahoeやマサチューセッツ州のCape Cod、そしてシカゴやニューヨーク市郊外などの場所の人気が高まっている。これはRedfinが行った、過去1年間で最も加熱した住宅市場10市場と、最も冷え込んだ10市場の分析によるものである。